GHKグロック V2アップグレードキット 組込解説&レビュー

GHKグロック V2アップグレードキット 組込解説&レビュー
GHKグロック V2アップグレードキット 組込解説&レビュー
 

GHKグロック V2システムってそんなに変わるの?
実際に組込んでみてのV1との比較レビュー

2025年6月に発売された GHKグロック の新モデルGHK GLOCK G45 MOSですが、V2システムとして内部パーツが進化を遂げている点を以前の記事でご紹介しました。

GHKグロックシリーズの新モデル G45 Gen5 MOS が登場!

このGHK G45に搭載されたV2システムを、既存モデルのGHK G17 Gen5 MOSに組込めるアップグレードキットが発売されました!GHK G17 Gen5 はORGAスタッフも愛用するガスブロハンドガンなので、実際に作業して分かった内容やV1との比較など、率直に感じた事を1ユーザーとしてレビューしていきたいと思います!

GHK グロック V2システム アップグレードキット GLOCK G17 Gen5 MOS ガスブロ対応

目次

V2アップグレードキットのセット内容
V2放出バルブだけで性能は変わるのか
GHKグロック V2キットの組込
V2キット 組込後の所感
ショートレンジでの弾道
V2キットまとめ&組込サービスのお知らせ

GHK GLOCK G17 Gen5 MOS
▲ORGAスタッフ愛用の GHK GLOCK G17 Gen5 MOS。V1と言いつつも、中身は少々パーツ変えてます…。
 

GHKグロック V2アップグレードキットのセット内容

まずは、V2アップグレードキットの中に入っているパーツについて簡単にご紹介しておきましょう。

V2トリガーセット

トリガーと、トリガーをファイアコントロールユニットと繋げるトリガーバー、スプリングのセット。

V2ストライカーファイアコントロールシステム

一般的なガスブロハンドガンで言うところのハンマーブロック。ストライカーはノッカーのことです。

V2ガス出力バルブ

GHKグロック の特長の1つである、直径の大きい放出バルブ。V2では脱着しやすさも考えられたデザインに。

V2ホップアップセット

GHKグロック シリーズでは3代目となる新型ホップチャンバー。インナーバレルとホップアップパッキンは組込済み。

マガジンキャッチ

V2とも書いてないし…恐らくV1と同じものです。何で入っているのかは…後述します。

ランヤードループ

GHK G45 MOSで標準装備されたランヤードループも入ってます。地味に嬉しい。

放出バルブ交換ツール

GHKグロック 放出バルブ専用のツール。レンチとハンドルに分かれています。V1バルブにも対応!

 

マニュアルは入っていませんが、パッケージのQRコードからオンラインマニュアルにアクセスできます。かなり簡素なマニュアルですが、一部ヤスリを使う加工があるうえ、組込後の状態により調整を行う箇所など重要なポイントを解説しているので、一度目を通すことをオススメします。リンク先はコチラ👇

GHK G-SERIES V2 SYSTEM Install Manual

GHKグロック V2アップグレードキット

V2放出バルブだけで性能は変わるのか

V2キットを組込んでいきたいところですが、その前に、まずはV1の状態でV1とV2の放出バルブを比較したいと思います。

何せV2マガジンとしてわざわざリニューアルするくらいです。放出バルブは GHKグロック V2システムの肝の1つと言っても過言ではないでしょう。G45のレビューでもV2マガジン単体での使用感について書きましたが、V2アップグレードキットに入っている放出バルブは更に違いがあったりと気になることがあり、改めて見ていきたいと思います。

V2放出バルブへの交換

GHKグロック シリーズは、放出バルブの直径が非常に大きいことが特長の1つです。これはシンプルにガスルートが広がることでガス放出時の圧力損失を小さくし、ノズルとシリンダーに大きなパワーを伝えやすいというメリットがあります。

しかし、この特殊な形状のせいでバルブレンチが使いづらいというデメリットも。V2バルブではピン形状が段付きに改良されて、一般的なバルブレンチが使いやすくなっています。

そしてV2アップグレードキットには、気の利いたことにGHKの大径ピンに対応した専用のバルブレンチが付属します。このレンチであればV1もV2もピンがスッポリと収まり、一般的なバルブレンチを使う際にぎゅうぎゅう押し込んでいたわずらわしさがなく簡単にバルブ交換ができます。

GHK V2キット バルブレンチ

画像の様に、バルブレンチは持ち運び時にかさばらない様ハンドルが分解可能。使用時はレンチに横から差して使用します。

マガジンからV1放出バルブを外す時はこのハンドルを使って力を込めつつ、慎重に緩めていきましょう。もちろん、作業前にマガジンの中のガスを空にするのをお忘れなく!勢いよく放出するとガスルートパッキンが吹っ飛んで行方不明になるので、少しずつ抜くようにご注意ください。

V2放出バルブは外側から見ると、ピン外周に設置されたOリングがチラ見えしており、細かな設計の違いがあることが伺えます。ピンの動きをスムーズにしつつ、気密も両立する工夫がされているようです。

また同じV2放出バルブでも、G45の放出バルブより更に内部の弁がピッタリ閉まる様に変更されています。やっぱりココ、重要なんだな…。

マガジンに組込むときは、先にOリングにグリスを塗っておきましょう!締め込むときはハンドルなしでも充分です。ハンドルを使って締め込み過ぎるとOリングが潰れて変形し、かえってガス漏れが発生しやすくなります。レンチだけで回していき、ガス漏れしないところからあまり締め込まずにストップしてください。

GHKグロック V2キット 放出バルブ交換

GHKグロック V1の本体で V2バルブとV1バルブの撃ち比べ

マガジンをV2放出バルブに交換したところで、本体はV1のままで試射を行いました。パーツの性能、1個ずつ確認したいですからね。

ちなみにORGAスタッフ愛用の G17 Gen5 は4UAD 4UANTUM Magnus Pro プレジション TDC ホップアップチャンバーORGA SUPER POWER BARRELを組み込んでカスタム済み。また、リコイルスプリングも少々固めになっています。V1で比較と言いながら、純正でなくてすみません💦

ただし後述しますが、V2チャンバーは4UAD製チャンバーを参考にした設計のため、比較対象としては的確かもしれません。チャンバーの違いについても後述しております。

試射環境

・室温:22℃(マガジン温めなし)
・BB弾:0.25g G&Gプラ
・本体:4UADチャンバー+4UADパッキン+内径6.00mmインナーバレル
    スチールリコイルスプリングガイド使用
・パワーソース:HFC134a

V1放出バルブ

まずはV2キットも関係なく、オールV1状態の所感からお伝えしましょう。

初速は 62m/s ±1.5 程度で安定。連射してマガジンが冷えてくると60m/s、59m/sと徐々に落ちてきますが、ワンマグはキレイに撃ち切りスライドストップも掛かります。

ただし、固めのリコイルスプリングのせいか、連射すると最後の方は少しスライド動作が怪しめ。ブローバックのキレも、東京マルイやVFCと比較すると少々もっさり感があります。ハンマー式と比べてスライドの動きはスムーズなはずですが、恐らくはガス放出の効率の問題。V2はここを改善する意図があるのでしょう。

でもガツンと来るリコイルは流石はGHK。スライドさせきる、という点では不安は感じられません。まぁ普段から使用している環境ではありますし、勿論ゲームでの使用も問題ないです。

V2放出バルブ

初速は 64m/s ±1 程度と、初速アップと安定度も増すという結果に。G45の記事では所感しか述べていませんでしたが、数値を比較すると違いがよりハッキリするものですね。

冷えに強い?というか冷えづらくなっているのも素晴らしい。連射すると2~3m/sほど初速が下がってはきますが余計なガスを使っていない感じで、61m/s前後で安定しそこから余り下がりません。スライドストップもV1よりガッツリ掛かる印象です。

また、ガス切れを起こす直前では流石に初速が50m/s台まで落ちたものの、ギリギリまでBB弾を発射できました。

実際に撃ち比べれば、放出バルブだけでも結構変わることを体感して頂けると思います。このV1バルブとV2バルブの性能差については、本体をV2キットに組み替えた後でも比較しているので、記事の後半で改めてご紹介します。

 

GHKグロック V2キットの組み込み

さて、ここからが本番!いよいよV2キットをG17本体へ組込んでいきましょう。

①インナーバレルアセンブリの交換

まずは簡単に行えるところから。刷新されたV2チャンバーには予めインナーバレルとホップアップパッキンが組込まれており、V1のアセンブリと簡単に交換できます。折角なので、作業前にV2チャンバーについても見ていきます。

前述の通り、V2チャンバーの見た目は4UADのチャンバーと瓜二つ!表面の仕上げはかなり差がありますが(笑) 上から真っ直ぐ下りてくるホップアームやシンプルなホップ調整方法など、基本構成ほぼコピー。何故こうなったのか(使用許可を取った?共同開発?勝手に?w)経緯は不明なので何も言えませんが、丸々コピーではなく異なる部分も見られます。

GHKグロック V2アップグレードキット チャンバー

1つはフィーディングランプ(BB弾を押し上げる斜めの部分)の延長。4UAD製は元のV1チャンバーをベースとしているためV1と同サイズです。

V1の時から純正・4UAD共に給弾しないことは無かったし、意味があるのかな?とも思いましたが、これは給弾のためよりマガジンを後方に押して位置を固定し、ストライカー(ノッカー)とバルブの位置関係を安定させるための措置のようです。よく考えられてますな。

インナーバレルとホップパッキンはV1と共通と思われます。GHK純正インナーバレルは独自のバランスとなっていて、一般的なVSRパッキンが使用できません。これはちょっとガッカリ…。筆者が G17 Gen5 のチャンバーを4UAD製に変えたのは、このGHK独自のインナーバレルとパッキンが調整しきれなかった経緯があるのです…。

GHKグロック のホップパッキンはノズルを喰えて気密を取る導入部分が長く、装填後のBB弾も一旦その中で止まります。発射後にホップの突起を通る、俗に言う「つまづきホップ」の状態がデフォルトなのです。

実際のところ、V1純正チャンバーはそこまで弾道は悪くなく初速も安定しています。しかし、チャンバーとのバランスが非常に繊細です。筆者は色々といじっているうちに気密取りの部分が狭くなり、BB弾が通らなくなってしまいました。やむなく4UAD製を導入したというのが真相です。

4UADのチャンバーとホップパッキンは安定した初速を見せ弾道も素晴らしいです。しかしある程度の調整は必要です。うまくセッティングが出せてないとフライヤーが発生することもありました。

どちらにしても、新規設計で合わせていかないと動作が不安定になりそうですし、V2チャンバーを組込むのは必須でしょう。しばらくは純正のままで様子を見たいと思います。近距離のみとはなりますが、弾道については後述します。

GHKグロック V2チャンバー ホップパッキン

GHKグロック は他メーカーとは違いアウターバレルとチャンバーがすんなり脱着できます。インナーバレルアセンブリをスッとアウターバレルに入れたら、あとはスライドを元に通りに組んで終了です!

ちなみにV2からインナーバレル先端に追加されたOリングは、G45ではブローバックを阻害する個体が見られたためORGAでの販売品では取り外しております(箱の中に外したOリングを入れております)。アウターバレルに対してインナーバレルのセンターを出したり、ティルトアップに伴うアウターバレルの後退を一定で止める役割があるようですが、G17ではOリングをセットしたままで問題なく使用できました。

GHKグロック V2 インナーバレルアセンブリ

トリガーの取り外し

ここから先の作業は、ピンポンチ2種(3mm/4mm)とハンマー、細めのマイナスドライバー、ラジオペンチなどの工具が必要になります。

トリガーを取り外すには、4mm径のピンポンチでトリガーピンを抜く必要があります。トリガーピンにローレット(抜け防止)はありませんが、片側に溝があるのでそちらが先に外に出るよう、左側からピンを押して右側に抜きましょう。

GHKグロック トリガーピン

トリガーピンが抜けたら、トリガーロケーターとフレームの間に細めのマイナスドライバーを入れ、左右均等に少しずつこじってロケーターを外します。

GHKグロック トリガーロケーター

トリガーロケーターを外すと、トリガーの他にスライドリリースレバーも取り外せます。小さなスプリングがあるので無くさない様に注意してください!これらのパーツはV2キットの組込みで元に戻しますよ!ただし、トリガーロケーターにセットされている疑似シア用のピンはもう不要ですので外しておきましょう。V2では疑似シアが後ろのファイアコントロールユニットに移設されています。

GHK Gシリーズ V2キット V1流用パーツ

ファイアコントロールユニットの取り外し

トリガーロケーターを外したのでトリガーがブラブラしていると思いますが、トリガーバーはファイアコントロールユニットとスプリングで連結されていますので、注意しながら後側も外していきましょう。

ファイアコントロールユニットはグリップ背面上部のピンを3mmのピンポンチで抜けば取り外せます。左右どちらからでも構いません。

GHK G17 ファイアコントロールユニット取り外し

ユニットを外したら、ここで1つやらなければならないフレーム加工があります。マガジンが入る内面の後側、ストライカー(ノッカー)横のフレームの出っ張った部分をヤスリで削り落とします。

この突起は何かというと、V1でマガジンの前後位置を決めていたものです。こんな重要なものを削って大丈夫なのか心配になりますが、覚えていますか、チャンバーのフィーディングランプが延長されていたことを。V2ではマガジンとファイアコントロールユニットが近い方が正解。

また、ここの削りが甘いとマガジンがチャンバーとフレームに挟まれ抜き差しが固くなりそうです。バルブとストライカー(ノッカー)の位置関係を理想的にするためにも、しっかりと削り落としてください。

GHK V2キット組み込み フレーム加工

マガジンキャッチの交換

V2キットにはマガジンキャッチも同梱されています。マガジンキャッチまで仕様が変わるのかとびっくりしましたが、比較しみたところ、変わっていない様に思えます。パーツリストにもV2と書いてないし。

V2システムではマガジンとストライカーの位置関係を非常に重要視していることが凄く伝わってきます。恐らく、マガジンの抜き差しで削れてきたマガジンキャッチも交換しておきなさい、ということなんでしょう。メーカーの気遣いとして受け取っておきます。

マガジンキャッチの交換は簡単です。トリガーユニットもファイアコントロールユニットも外し、フレーム内がスッカラカンなこの時点でやっておきましょう。

画像の様にマイナスドライバーでバネ棒をこじるとマガジンキャッチからパチンと外れますので、ラジオペンチでつまんで上に引き抜きます。あとはキャッチを右から抜いたら終了。新しいマガジンキャッチは逆の手順でセットしてください。

GHKグロック マガジンキャッチ

ファイアコントロールユニットとトリガーの組み込み

V1パーツを外しフレームの削り加工も終えたら、V2キットの組込みに入っていきます。基本的にはV1を外したのと逆の手順で組んでいけばOKなので詳細な説明は割愛し、注意ポイントを中心に解説します。

ファイアコントロールユニットを組み込む前にトリガーバーとユニット前方上側のピンをスプリングで接続しておきますが、V1ではズレやすかったこのピンが、V2ではローレット付きに改善されています!これはありがたい!

ファイアコントロールユニットのフレームは樹脂製ですし、せっかくのローレットピンでもありますので一度圧入したら極力外したくはない。そのためにも、最初は仮組みと思ってローレット部はまだフレームに押し込まない様にしてください。

なぜ仮組みと言ったのかというと、GHKのマニュアルに「試射をした際、もし予圧のガス漏れ(ストライカーが前進し切る前のシュッというガス漏れ)があった際は、ファイアコントロールユニットの背面を0.1mm削れ」とあるからです。

トリガーユニットと繋がったままでもできそうな加工ですが、削りカスも出るし、ちゃんと平行に削りたいし、トリガーバーから完全に外して行う方が良いでしょう。という訳で、ここは仮組みのままファイアコントロールユニットをフレームに組み込んでください。

GHK V2キット FCU仮組み

ファイアコントロールユニットを固定ピンまで含めて組んだら、次はトリガーを組みます。V1と違って疑似シアも無いので非常に楽です。

トリガーは既に所定位置にあるかと思いますが、続けてスライドリリースレバースプリング、スライドリリースレバーの順に置き、スプリングがズレていない事を確認しながらトリガーロケーターをゆっくり差し込みます。最後にトリガーピンを差し込んで固定しますが、それぞれのピン穴が揃わず苦戦すると思います。

トリガーピンを差すコツは、フレームのピン穴を覗きながら指でスライドリリースレバーの位置を調整し押さえたままにします。次にもう片方の手でトリガ一位置を調整。その状態で一旦4mm径ポンチを左面から差して仮留めとします。最後にトリガーピンを、ピンポンチをゆっくり押し出しながら差していき、半分以上入ったところでハンマーでコツコツと押し込んでいくとうまく入っていきます。仮留めに使っていたピンポンチで少し押し込んだら完了です!

GHKグロック トリガーピン

トリガーピンがセットできたら一旦組込完了!早速試射を行い、スライドの動きや初速などを確認しましょう。トリガーを引き絞った時に「予圧漏れ」が確認されたら、再度トリガーユニットとファイアコントロールユニットを取り出し、マニュアルで指定されている箇所を薄皮一枚、軽く削って再度組み直してください。

GHK V2キット マニュアル

動作に問題が無ければ、ファイアコントロールユニットのローレットピンを押し込んで、V2キットの組込完了です!お疲れ様でした!

 

GHKグロック V2キット 組み込み後の所感

無事に V2アップグレードキットの組込を終え、さっそく試射を行いました。はじめに、ファイアコントロールユニットに移設された疑似シアの感覚について述べたいと思います。

V1とV2で大きく異なるトリガーフィーリング

GHKグロック のトリガーフィーリングは、何度も申しております疑似シアにより他のメーカーとは大きく異なります。シア落ちる「カチッ」とした感触は、実銃を取り扱うエンジニアからしても「リアルだ」と言わしめたナイスな設計です。

ただし、これはドライファイア(マガジンを入れず、トリガー操作のみを行う)での話。実際にはトリガーを引くパワーで放出バルブまで押す仕組みなので、ガスとBB弾を装填した実射については「実銃よりも重い」とのこと。なるほどね…。

そこで、V2キットでは疑似シアの移設だけでなくトリガープルの重さも4/5程度に弱く設定されています。筆者も流石にV1ではトリガーが重すぎると感じていたため疑似シアスプリングを弱くしておりました。V2でも重いなとは感じるものの、問題なく操作できる程度に改善されています。

そして一番の改善ポイントはトリガーストロークでしょう!V1ではトリガーが重たくなる地点から1mmほど引くとストライカー(ノッカー)が前進し発射。オーバートラベル(ストライカー反応後の引き代)は4mm程度あり、トリガーストローク全体に対し少し前寄りでシアが落ちる感覚がありました。そのためV1ではトリガーが重たくなったら引き絞らず、一気に引き切るトリガー操作が必要でした。

V2ではここが大きく改善され、トリガーが重たくなってから3mmほど引くと更に重たくなるポイントがあり、そこから1mmほど引けば発射。オーバートラベルも1mm程度で、本当にストロークの後ろの方でシアが落ちる感じです。トリガーステージ(ストローク中の重さの変化)が機能しトリガー感覚のリアルさが増しています。

トリガーリセット(次弾を撃つために必要なトリガーの戻し量)は双方共に5mm程度となっています。

※トリガーストロークはトリガーの中央で計測しています。

GHKグロック トリガーストローク

V2キット組み込み後の初速やV1とV2の放出バルブ比較

さて、V1状態の本体で行った放出バルブの比較をV2キット組込後にもやってみましょう。改めて試射環境も載せておきます。

試射環境

・室温:22℃(マガジン温めなし)
・BB弾:0.25g G&Gプラ
・本体:V2アップグレードキット導入済み、チャンバーもV2純正
    スチールリコイルスプリングガイド使用
・パワーソース:HFC134a

V1放出バルブ

初速は なんと 68m/s ±1.5 となりました!V1本体と比べ 6m/s も上がっております!純正ホップパッキンは気密が高いのでしょうか?でも純正V1チャンバーでもこんなに出なかったはず。

V1では多少なりとも予圧漏れが発生していたため、V2でストライカー(ノッカー)が一気に放出バルブを叩けるようになって効率良くパワー伝達できるようになったのでしょう。実際、V2ユニットのストライカー動作を見ると、トリガーの引き絞りでは微動だにせず、シアが落ちるその瞬間まで一切前進しませんでした。

ただし、本来はV2システムでのV1放出バルブ運用はメーカー推奨ではありません。普通に撃てるやないか!と思いきや、稀に「シュッ」と例の予圧漏れが起きることもあります。

ストライカーは問題ないので、トリガーの引き絞りではなく、本稼働の直前でお漏らしが一瞬出てしまうのでしょう。ガス圧が高めの初弾~数発目にたまに起きる程度なので、あまり問題はなさそうです。V1でも良くね?

V2放出バルブ

初速は 70m/s ±1 で、まとまりの良さも流石V2バルブといった感じ。連射してマガジンが冷え初速が下がってきても 65m/s 前後をキープ。やはり燃費も良いです。V1でも冷えによる大幅な初速低下は見られませんが、V2の方がより安定しているイメージです。

そして、V2放出バルブでは一切予圧漏れがありません。V2キットの恩恵も多大にありますが、V2バルブはピンの押しはじめに少し余白がありつつ、その先でガスを「出す」「止める」の切り替えが非常にハッキリしている感じです。

個人的にはV1放出バルブでも問題はなかったですが、オールV2になると流石に更なるブラッシュアップを感じます。本当に G17 Gen5 が別物になった感覚です。やっぱり放出バルブもV2がイイ!

 

ショートレンジでの弾道

具体的なデータがなく恐縮ですが、8m程度のショートレンジで試射してみた感じは、非常に素直で真っ直ぐな弾道でした。10cm四方の範囲であれば問題なく当てられますし、少なくとも10m程度の交戦距離においては全く問題ないでしょう。

肝心のつまづきホップが、毎弾どの程度ホップ回転の差を生んでしまうか気になるところではあります。非常に初速が安定しているため変な事にはならないと思いますがまだ未知数ですので、ロングレンジでの試射報告をお待ちいただければと思います。(この記事に追記になると思います)

 

GHKグロック V2アップグレードキットのまとめ&組み込みサービスのお知らせ

最終的な良し悪しの判断はロングレンジでの試射後になりますが、スライド動作やトリガーフィーリング、安定性や燃費など、V2キットの現時点での個人的評価は100点満点です。例えホップ弾道が悪い結果になったとしても何とか改善してやろうと思える、それくらい捨てがたい「安定のブローバック」がV2にはあります。

これから試射やサバゲーでの使用を含め更にデータを蓄えていこうと思いますが、組み込みについては問題なくご対応可能です。なのでここでお知らせ!

ORGA AIRSOFT で GHK G17 Gen5 MOS をご購入(過去も含む)し、且つ V2アップグレードキット もお買い求め頂いたお客様に限り無料で組込作業をご依頼頂けます!

※G17本体またはV2キットを他店で購入しお持ち込み頂く場合は有料となります。
※G17 Gen5 MOSを当店までご送付頂く際の送料は、お客様にてご負担をお願い致します。

ご興味がおありでしたら、是非お問い合わせください。

 
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